中小企業白書、今年で発行50年 ~情報技術活用と事業承継がテーマ~
2013年版中小企業白書は、1964年(昭和39)に第1回白書が発表されてからちょうど50回目となる「記念」の年に当たる。1963年7月に中小企業基本法が制定され、これ以降、年次報告として同白書が発表されることとなった。
東京オリンピックや高速道路網に象徴された高度成長は、中小企業にとっては大企業とのさまざまな格差に見られる「近代化の遅れ」の積み残しでもあった。第1回白書で取り上げた流通、生産性、収益、資金調達、労働力事情、製品価格等についての中小企業の「近代化の遅れ」という企業構造は、今も大変革したとは言い難い。
50年目の中小企業白書のテーマは情報技術活用と事業承継の2点に絞ったと読み取ることができる。一つは中小企業の経営課題解決のための情報技術の活用が進んでいない状況を課題にし、これが資本生産性向上の遅れの背景と指摘する。
もう一つ「事業承継のタイミング」と「経営者の世代交代は企業と地域にどのような変化をもたらすか」。すなわち事業承継時の現経営者の年齢が若いほど、承継後の業績が向上する傾向が見られる。また地域や社会への影響では、中堅企業の約7割、小企業の5割強で世代交代が地域や社会に好影響を与えたという。
結論は、事業承継の意義は企業の存続はもとより、新たな経営者の手によって企業が更なる発展を遂げ、地域や社会と一層強く結び付いていくことにあるといえようと結んでいる。
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