「大手企業志向」「安定志向」回帰 ~2014年卒・大学生就職意識調査~
今期、来期の新卒にはまだ明確なアベノミクス効果はないが労働経済面で改善が進んでいる。
2013年1 月の指標で上昇している主な数値は、就業者数6,289 万人(3か月ぶりに増加)、雇用者数5,520 万人(2か月ぶりに増加)。有効求人倍率0.85 倍(前月差0.02 ポイント上昇)。
就職・転職情報サービスを行う(株)マイナビ(東京都)が、2014年卒マイナビ大学生就職意識調査を行った。景気回復の兆しと政権交代が独特のムードを作り企業選択のポイントが「大手企業志向回帰の兆し」に変わった。
トップは「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」(前年比1.9pt減の42.6%)だが、2番目に「安定している会社」(前年比2.7pt増の22.1%)が挙げられ、ここ数年減少していた安定志向が上昇に転じた。「給料の良い会社」(前年比1.6pt増の9.0%)や「勤務制度、住宅など福利厚生の良い会社」(前年比1.0pt増の10.8%)も増加し、選択のポイントも安定した企業を意識した回答が高くなる傾向が出た。
厳しい雇用情勢が続き大手企業志向は減少傾向にあった。しかし、1年先輩の内定率が前年を上回ったことなどで大手企業志向(「絶対に大手企業がよい」+「自分が望む仕事ができるなら大手企業」の合計)は前年比5.1pt増の41.2%と増加に転じた。
今季春闘の賃金アップは内需企業型がけん引した。アベノミクスは潮目の変化を感じさせる。
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