源泉所得税は来年から色々変わる ~復興特別所得税や給与所得控除等~
来年1月から源泉所得税に係る税務処理が色々変わるので注意が必要となる。
まず、復興所得税の創設がある。復興特別所得税は、2013年1月から37年12月までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際、源泉徴収すべき所得税の額の2.1%相当額の復興特別所得税を併せて徴収する。例えば、報酬・料金として87万6543円を所得税率10%で支払った場合、「87万6543円×10.21%(合計税率)=8万9495.0403円(1円未満切捨て)」で8万9495円が源泉徴収税額となる。
次に、給与所得控除額については、現行は給与等の収入金額に応じて定められており、例えば、1000万円を超える場合は、それ以降の収入金額に制限なく「収入金額×5%+170万円」で算出した額を収入金額から“青天井”で差し引くことができたが、2013年分以後の所得税については、給与等の収入金額が1500万円を超える場合の給与所得控除額については、「245万円」の定額とするという制限が設けられる。また、退職所得課税については、勤続年数5年以下の特定の法人役員等(法人役員に相当する公務員・議員を含む)に係る退職所得の課税方法について、退職所得控除額を控除した残額の2分の1とする措置が、2013年分以後の所得税について廃止される。
上記の給与所得控除の見直しや退職所得課税の見直しは、個人住民税にも反映され、給与所得控除は2014年度分以後、退職所得課税は2013年1月1日以後にそれぞれ適用される。
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