法人調査の4割は無所得申告法人 ~赤字法人の約6千件が黒字に転換~
今年6月までの1年間(2011事務年度)における法人の黒字申告割合は25.9%と4年ぶりに増加したが、低水準が続いており7割強の法人が赤字だ。このような状況に便乗して実際は黒字なのに赤字を装う企業が後を絶たない。
2011事務年度中に法人税の実地調査をした12万9件のうち4割強にあたる5万5千件は無所得申告法人の調査に充てられ、うち1割強の約6千社が実際は黒字だったことが、国税庁のまとめで判明した。
調査結果によると、実地調査した5万5千件のうち約7割にあたる3万8千件から総額6104億円にのぼる申告漏れ所得金額を見つけ、加算税額70億円を含む356億円の税額を追徴した。調査1件あたりの申告漏れ所得は1103万円となる。また、実施調査したうちの22.9%の1万3千件は仮装・隠ぺいなど故意に所得をごまかしており、その不正脱漏所得金額総額は1503億円にのぼった。不正申告1件当たりの不正脱漏所得は1184万円。
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