10年後、目指すべき企業像は何か ~高成長より安定経営と高収益目標~
日本生命保険の35回目となる「ニッセイ景況アンケート調査」によると、多くの企業が10年後の日本経済と自社の経営は現状より厳しくなると認識すると同時に、その時代にあった企業像を構築し難局に対応しようとしていることが明らかとなった。10年後の日本の経済成長に対して悲観的な見通しを持つ企業は8割を上回っている。自社の経営でも10年後の経営が厳しくなると考える企業は59%と過半数を占めた。ただしこのうち53%は「どちらかといえば厳しくなる」と穏やかな悪化を予測した。
今後懸念されるのは「国内市場の低迷」や「人口減少・少子高齢化による需要減少」などで70%が認める。したがい多くの企業は高成長を望むのではなく、4割くらいの企業で、現在の事業規模の維持(安定経営)や高収益企業を目指そうとしている。次ぎに「グローバル展開企業」「地域密着・地域貢献企業」「専門分野特化企業」と続く。高成長を望むのは大・中小企業ともわずか10%を超えた程度だった。
今後10年間の経営課題として、製造業では「商品開発力の向上」「事業のグローバル化」が、非製造業では「人材育成・後継者問題」「新規事業の開拓」が重要になると指摘。日本経済の活力維持策には何が重要か?では、今後の日本経済を楽観的か悲観的に見るかで、期待する活力維持策の内容が分かれた。企業経営が大きな曲がり角に立つことが背景にある。
« 11年分民間の平均給与は409万円 ~前年比3万円減で2年ぶりの減少~ | トップページ | 検査院、簡易課税での益税を指摘 ~検査の8割の事業者に益税が発生~ »
「企業」カテゴリの記事
- インボイス制度を見直す税制改正 納付税額を消費税額の2割に軽減(2023.01.18)
- 創業100年以上の老舗は4.3万社 社寺建築の金剛組は業歴1445年(2023.01.11)
- 2021年日本の労働生産性は27位 時間当たり労働生産性は5006円(2023.01.04)
- 9月中間決算GC注記企業23社 重要事象記載は62社と高止まり(2022.12.21)
« 11年分民間の平均給与は409万円 ~前年比3万円減で2年ぶりの減少~ | トップページ | 検査院、簡易課税での益税を指摘 ~検査の8割の事業者に益税が発生~ »
コメント