相続は「生前の準備」が重要 相談相手は税理士や弁護士
全国の40~79歳の男女48,865名を対象に野村総研が調査した「相続に関する実態調査アンケート(2011)」によると、3,000万円以上の資産(金融資産、不動産など)を相続によって受け取った層は、14.1%に上った。受け取った相続額の中央値は「500万円以上1,000万円未満」だった。
親から相続が発生したときに困った(知りたかった)ことを、アッパー相続層(相続資産が父母合計で3,000万円以上、個人保有金融資産1,000万円以上、年齢50~79歳)の人1,000名に聞いたところ、税制(34.1%)、不動産(24.2%)、金融資産の査定(15.5%)が多かった。
父または母からの生前贈与は28.8%で、約8割は40代までに受け取っていた(複数回答、以下同じ)。アッパー相続層が相談相手に選んだのは税理士(56.9%)、弁護士(19.0%)、司法書士(19.0%)が上位で、金融機関では銀行(15.0%)や信託銀行(6.0%)だった。
自分の資産の相続について、60代以上では過半数が家族や子供への相続について考えている。しかし遺言等を用意している人はわずかに4.2%だった。
遺言等を用意していない回答者のうち55.8%は準備する必要があると感じているという。平成23年度税制改正大綱は越年するが、元々、相続は生前にいかに準備しておくかが重要で「早い段階から相続の準備をサポートしていく仕組みを充実させることが、今後重要になっていくだろう」と分析している。
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