日銀短観 半年でマイナス急ブレーキ 大企業製造業中心に3ヵ月後も懸念
日銀が発表した短観=企業短期経済観測調査は、企業経営者の多くを「せっかく大震災から立ち直りかけたのに」との思いを打ち砕くに十分な衝撃で新年へ向けて暗雲が漂う。
記録的な円高が長期化しヨーロッパ各国の欧州債務危機で海外経済が減速していることなどが企業マインドに影響して、大企業の製造業の景気判断は-4ポイントとなり、今年6月の調査以来、半年ぶりにマイナスに落ち込んだ。
景気の現状が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた業況判断DIは、代表的な指標である大企業の製造業で、前回9月の調査より6ポイント悪化した。業種別では、自動車は9月以降堅調だが、電気機械や化学といった業種で悪化している。
景気判断が一転して悪化したのには、長引く円高が輸出企業の業績を圧迫していること、世界経済の減速→悪化→下降への懸念、タイの洪水被害で企業の生産や輸出に影響が出ていることなどを要因として挙げている。ただ、大企業の非製造業は3ポイント改善し+4ポイントとなった。これは被災地の復興需要の押し上げによるものだ。
一方、3ヵ月後の景気の先行きについては、大企業の製造業でマイナス5ポイントとさらに悪化する見通し。原因に欧州不安の長期化を挙げる経営者が多い。2012年は日本経済の岐路ともいわれ、目出度い「昇龍」はほど遠い?
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