時代ニーズ対応の販促を強化せよ コンビニ、スーパー、続々切替え
コンビニ、スーパー業界が続々と新たな販売戦略に打って出ている。
埼玉中心のスーパー、ヤオコーはプライベートブランド(PB)開発にあたり、素材、味にこだわりクリームシチュー、グラタン等の冷凍食品価格をナショナルブランド(NB)よりも高めに設定した。
同社は「多少価格が高くても、家庭で再現が難しいメニューは主菜として受け入れられる」と判断。少子高齢化で“良質小食”へ変化すると読み、PBがNBを超えるという逆転の戦略である。
コンビニのサンクスのPB『天使のチーズケーキ』は、発売1ヵ月で300万個も売れた。
コンビニのデザートといえば、大ブレークしたローソンのロールケーキが筆頭。新浪剛史ローソン社長は「コンビニのデザートは“脇役”ではない」と言う。
両社のライバルは同業他社ではなく「専門店」と、固定観念の脱却を実行した。
イオンは青森市、高知市など27店舗において、「ファックス受注サービス」(近隣向け)を受け付けている。高齢者・子育てママに好評で、拡大も検討中。
東京を中心とする東急ストアは、電鉄の強みを生かし、実験店として川崎市の駅中で野菜売場を開いたところ、会社帰りのOLを中心に盛況。両社の狙いは「お客様のいる場所へ出向け」である。
「果報は寝て待て」は、中国の故事が出典。働かない猟師が、兎がいつか切り株に衝突してくれるのを待つという逆説の戒めである。局面の打開をねらう企業は、寝て待っていない。
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