ちば会計

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2020年11月18日 (水)

1月から6月の路線価の減額補正 大幅な地価下落確認されず見送り

 国税庁はこのほど、2020年1月から6月の相続では路線価等の減額補正を行わないことを公表した。

 

2020年分の路線価及び評価倍率を記載した路線価図等は7月1日に国税庁ホームページで公開した。

 

路線価等は、1月1日を評価時点として、1年間の地価変動などを考慮し、地価公示価格等を基にした価格(時価)の80%程度を目途に評価しているが、公開時に、地価が大幅に下落する恐れがある場合は減額補正を検討するとしていた。

 

 しかし、国土交通省より発表された都道府県地価調査や国税庁が外部専門家に委託した調査では、大幅な地価下落の状況は確認されなかったことから減額補正は不要と判断した。

 

 国土交通省より発表された都道府県地価調査によると、2019年7月以降1年間の地価について、全国平均では、全用途平均は0.6%の下落、また、2020年1月以降の半年間の全国平均の地価変動率は、住宅地は0.4%の下落、商業地は1.4%の下落。

 

加えて、外部専門家に委託した調査でも、1月から6月までの間に、相続等により取得した土地等の路線価等 が時価を上回る状況は確認でなかったとした。

 

 こうしたことから、1月から6月までの相続等については、路線価等の補正は行わないとしたわけだ。

 

なお、7月から12月までの相続等適用分に、 広範な地域で大幅な地価下落が確認された場合の路線価等を補正するなどの対応は、今後の地価動向の状況を踏まえ、後日、改めて知らせるとしている。

 

 

 

いつの時代も絶えない社内不正を 抜本的に防止する方法とは?

 飲食大手のワタミが、社員への未払い残業代があったとして労働基準監督署から是正勧告を受けた。

 

同社は、2008年に新入社員が過労自殺した際、創業者の渡邉美樹氏が「労務管理ができていなかったとの認識はない」とTwitterで発信したこともあり「ブラック企業」の代表格とされてきた。

 

それから12年、ホワイト企業アピールを続けていたが、労務管理に無頓着な企業風土は変わらなかったようだ。何より「上司が労働時間を書き換えていた」と明らかにしたことに、問題の根深さがある。

 

 第一の問題は、人を死に追い込む労務管理をしておきながら、同様のリスクを招きかねない改ざんに手を染める組織風土。

 

そして、再発したら企業生命を危機に陥れかねないにも関わらず、不正防止策を打っていなかったことである。

 

 しかし、この一件に限らず、社内不正を完全に防ぐことは困難だ。

 

他責傾向が強い場合、自己正当化の行動として社内不正がなされることが多い。上司の圧力や周囲の同調圧力により、不本意ながら不正に手を染める人もいる。

 

ならば、抜本的に防ぐことを考えればいいのである。勤怠管理で、そのニーズに対応する仕組みとして続々と登場し始めているのが、ブロックチェーン技術を活用したサービスだ。

 

 ブロックチェーン技術は暗号資産(仮想通貨)のイメージが強いが、その本質的なバリューは優れた改ざん耐性にある。

 

スキルをデジタル証明する仕組みとしてIBMが取り入れたオープンバッジも、ブロックチェーン技術によるものであり、金融以外の分野での活用が広がっている。

 

副業を解禁する企業が増えたこともあり、うっかり二重勤務の記録をしてしまうことを防げるとあって、開発ベンダーが増加中だ。

 

労務管理を強化するだけでなく、残業時間の遵守をシステムとして実施しているとして、ホワイト企業をアピールする効果が期待できるのではないだろうか。

 

 

 

2020年11月 5日 (木)

PCR検査費用の医療費控除適用医師等の判断での検査費用はOK

 新型コロナウイルス感染症の収束が秋に入っても見えてこないなか、ここに来て自費によるPCR検査の普及に伴い検査人数も増加傾向にある。

 

そこで気になるのがPCR検査費用は医療費控除の対象となるのかどうか。

 

 国税庁によると、医療費控除の対象となる医療費は、(1)医師等による診療や治療のために支払った費用、(2)治療や療養に必要な医薬品の購入費用などとされているとした上で、

 

新型コロナ感染症にかかっている疑いのある者へ行うPCR検査など、医師等の判断によりPCR検査を受けた際の検査費用は、医師等による診療や治療のために支払った費用に該当するので医療費控除の対象となると指摘した。

 

 ただし、公費負担により行われる部分の金額がある場合には、その部分は医療費控除の対象とはならない。

 

また、医師等の判断によりPCR検査を受ける以外に、単に感染していないことを明らかにする目的で受けるといった自己の判断により受けたPCR検査の検査費用は、医療費控除の要件には該当しないため控除の対象には当たらない。

 

 しかし、PCR検査の結果、「陽性」であると診断され引き続き治療が行われた場合には、その検査は健康診断により病気が判明して治療が行われた時と同じように、治療に先立って行われる診察と同様に考えることができることから、その場合の検査費用については、治療費とともに医療費控除の対象となるとしている。

 

 

 

「鬼滅の刃」「Go Toイート」を巧みに活用! コロナ禍に過去最高売上を達成した飲食企業

 経済産業省の調べによれば、新型コロナウイルス禍の影響をもっとも受けたのは飲食や観光などの「生活娯楽関連サービス」。

 

中でも低下への影響度の高い業種として飲食関連を挙げている。実際、大量の閉店を実行する外食チェーンが相次いでおり、テイクアウトやデリバリーに活路を見出そうとしている店舗も多い。

 

そんな苦境の中、6月に平日として過去最高の売上高を記録した飲食チェーンがある。回転寿司「無添くら寿司」を展開するくら寿司だ。なぜV字回復できたのか。

 

 その理由は、TVアニメも映画も大ヒットしている「鬼滅の刃」とのコラボ。

 

最高売上をマークした6月12日は、コラボキャンペーンの初日で、2,000円以上購入した人を対象にオリジナルクリアファイルを配布。わずか数日で予定数量の20万枚が終了したという。

 

さらに9月には、再度「鬼滅の刃」キャンペーンを実施。コラボメニューの提供や、5皿に1回挑戦できる「ビッくらポン!」にもグッズを投入、同月の既存店売上高は前年同月比107.9%を達成。

 

さらに、10月からの「Go Toイートキャンペーン」でも話題の施策を実現する。それが「無限くら寿司」。

 

「Go Toイート」は、オンライン予約をした飲食店で食事をすれば次回以降利用できるポイントが付与されるが、くら寿司はポイント付与分と同額の食事料金で利用できる。1,000円分の食事をすると1,000円分のポイントがもらえるのだ。

 

実は、低額メニューをオーダーすることで、付与されるポイントと支払額との差額を利用し儲けが得られる「錬金術」は問題となっていた。

 

農林水産省は「Go Toイート」開始1週間後に「付与ポイント以上の飲食が必要」という新ルールを設定している。

 

くら寿司は、ルールの範囲内で最大限の顧客還元を実施したということになる。そして、それを「鬼滅の刃」と重ねてくる抜け目なさ。

 

トレンドや社会情勢を把握し、的確にマッチングさせた施策を打ち出す―マーケティングの基本を実践できているからこそ、売上もついてきているといえるのではないか。

 

 

 

 

2020年10月29日 (木)

国税関係書類の押印不要を検討 2021年度税制改正で成立目指す

 来年の通常国会で審議される2021年度税制改正に向け、国税関係書類の押印不要の検討が進められている。

 

麻生財務大臣は10月20日の閣議後の記者会見で、実印と印鑑証明書を必要としない税務書類の手続きについて、原則として押印廃止の方向を示した。

 

押印を規定する国税通則法の改正は、2021年度の与党税制改正大綱に盛り込み、早期の実現を目指す。

 

 国税通則法124条2項では、税務書類(国税に関する申告書、申請書、届出書、調書その他の書類)を提出する者が、

 

(1)法人である場合は、その法人の代表者、(2)納税管理人又は代理人の場合は、その納税管理人又は代理人、

 

(3)不服申立人が総代を通じて提出する場合は、その総代、(4)それ以外の場合は、税務書類を提出する者、が押印しなければならないと規定されている。

 

 例えば、国税関係書類で提出枚数が多い確定申告書にも押印欄がある。

 

国税庁によると、2019年分所得税等の確定申告書の提出人員は2204万人にのぼり、押印廃止は多くの納税者に関係する。

 

 ただし、国会での税制改正審議は例年2月半ば頃から始まり改正法が成立するのは3月末頃のため、

 

2021年度税制改正で国税関係書類の押印廃止に必要な法改正が行われても、来年の2020年分所得税等の確定申告が始まる2月16日までには間に合わないことから、再来年の確定申告から押印廃止が適用されることになるものと思われる。

 

 

 

最大手の預かり資産は3,000億円を突破! 提携金融機関も急増する「ロボアド」の可能性

 ロボットアドバイザーを運用する国内最大手、ウェルスナビの預かり資産残高が3,000億円を突破した。日本経済新聞によれば、同社はすでに東京証券取引所へ株式上場を申請しており、企業価値は推定500~600億円。

 

資産運用を手がけるフィンテックが上場するのは初めてで、今年最大規模のIPO(株式公開)になると予想されている。

 

ちなみに2019年12月期の同社の最終損益は20億円の赤字。技術開発などの先行投資が嵩んでいるためとはいえ、「そのあたりを割り引いて考えても、ロボアドにそこまでの可能性があるか?」と疑問を抱く向きもいるかもしれない。

 

 結論からいえば、少なくとも現時点での伸びしろは、500~600億円という企業価値にはとどまらないと考えられる。

 

根拠のひとつは、提携金融機関の急増。預かり資産の約半数が金融機関経由で、8月にはメガバンクの一角である三菱UFJ銀行との提携を発表。

 

この構造はロボアド業界に共通しており、業界2番手のTHEOも、預かり資産約600億円の半数が提携先経由となっている。

 

もうひとつは、手数料の低さ。ウェルスナビ、THEOは預かり資産の年率1%、楽天証券のロボアドである楽ラップは最大年率0.65%となっている。10万円程度からと、小口で始められる敷居の低さも見逃せない。

 

 終身雇用制が崩壊し、トヨタ自動車が一律的な定期昇給を廃止するなど、賃金が上がる道筋が見えなくなっている昨今、「自助」での資産形成がどうしても必要となる。

 

そうした中で求められるのは、ローリスクで確実性の高い手法だ。「老後2,000万円問題」がクローズアップされたこともあり、今後はロボアド先進国であるアメリカと同様に「長期・分散型資産形成」の需要が高まっていくことを踏まえれば、低コストで手間いらずのロボアドの利用率は今後も上がっていくことは間違いない。

 

前述のように、メガバンクが提携金融機関に名を連ねるのもうなずけるというものだ。

 

 

 

2020年10月21日 (水)

消費税率引上げ等の影響を調査 33%の事業者が売上減少と回答

 日本商工会議所が会員企業を対象に実施した「中小企業における新型コロナウイルス感染拡大・消費税率引上げの影響調査」結果(有効回答数3850社)によると、

 

昨年10月の消費税率引上げ後の売上について60.7%の事業者は不変としたものの、約3分の1に当たる33.1%の事業者は売上減少と回答した。

 

 さらに、今年に入ってからの新型コロナウイルス感染症の発生・拡大・蔓延により83.7%の事業者は売上減少と回答している。

 

 この消費税引上げと新型コロナウイルス感染症のダブルパンチの影響で今後も売上の大幅減少が続くとみている事業者は70.9%と約7割にも及んでいる。

 

取引形態別でみると、BtoC事業者のほうが、消費税率引上げや新型コロナウイルス感染症の影響をより強く受けている。

 

特に、消費税率引上げ後に売上が減少したと回答した事業者の割合は、BtoB(26.2%)よりもBtoC(36.6%)のほうが10ポイント以上多い。

 

 2023年からスタートする「インボイス制度」の導入への準備状況・導入後の対応予定等については、「請求書等発行や経理・受発注等に係るシステムの入替・回収等を行っている」事業者は5.5%に過ぎず、65.8%の事業者がインボイス制度導入に向けて「特段の準備を行っていない」と回答。

 

特に売上高1千万円以下の事業者ではその割合は77.2%と約8割に達するなど小規模事業者ほど準備が進んでいないことが明らかになった。

 

 

コロナ禍で従業員エンゲージメント低下は必至 流動化を見据えた「タグ付け人脈資産」が有効

 新型コロナ禍でテレワークが普及。それに伴い残業時間が減り、結果として収入も落ちている。

 

厚労省の調査よれば、所定内給与が前年同月比0.1%減(244,547円)であるのに対し、所定外給与は14.0%と大幅に減少した(16,617円)。

 

そうなると、副収入を求める動きが活発化するのは必然。MMD研究所が実施した調査によれば、半数以上が副業に関心を持っており、すでに副業をしている人の16.2%が緊急事態宣言発令後に副業を開始。

 

これらの事実は、従業員の組織に対するエンゲージメントの低下が避けられないことを意味している。

 

 もちろん、エンゲージメント向上策を打つのは重要。しかし、所定外とはいえ給与を下げたうえで、会社への貢献度を深めてくれと要求するのは図々しい。

 

むしろ、終身雇用制と年功序列賃金によって担保されていた旧来のエンゲージメントは特殊だったと考えるべき。

 

あらかじめ職務内容を定めて成果で評価するジョブ型雇用が増えているのもその表れであり、雇用の流動性が高まる前提の人事戦略を構築したほうが建設的だ。

 

では、どのような戦略が有効か。ヒントとなるのは、シリコンバレーで広がっているプロジェクトごとのチーム編成だ。世界中の人材とネットワークを築き、案件に適した人材へ声をかけて都度アライアンスを組むスタイル。

 

雑誌や書籍などの編集現場やイベントの企画・運営などでも同じ手法が採用されているが、それをよりシステマティックに実施すれば幅広いニーズに応えられる。

 

 そうしたチーム編成を有機的に行うには、人脈をデータベース化して組織内で共有・可視化しなければならない。

 

名刺レベルの情報ではなく「何に強いか」「どんな実績があるか」といったタグ付けをスレば、より価値が高くなる。

 

今や名刺のデータベース化は常識となりつつあるが、一歩踏み込んで深みのあるデータに仕上げれば、サステナブルな人脈資産としてビジネス創出にも役立つだろう。

 

 

2020年10月19日 (月)

連続発生の相続では相次相続控除 前回の相続税額から一定額を控除

 相次相続控除は、今回の相続開始前10年以内に被相続人が相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得し相続税が課されていた場合には、その被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人の相続税額から、一定の金額を控除する。

 

この制度は、相続税の負担が過重とならないように、前回の相続税額のうち、一定の相続税額(1年につき10%の割合で逓減した後の金額)を控除しようとするもの。

 

 相次相続控除が受けられるのは、(1)被相続人の相続人である(適用対象者は、相続人に限定されているので、相続放棄者や相続権を失った人がたとえ遺贈で財産を取得しても、この制度は適用されない)、

 

(2)その相続の開始前10年以内に開始した相続により被相続人が財産を取得している、(3)その相続の開始前10年以内に開始した相続により取得した財産について、被相続人に対し相続税が課税されたこと、の全てに当てはまる人だ。

 

 なお、相続税の申告書は、相続開始後10ヵ月以内に税務署に提出する必要がある。

 

しかし、財産の合計額が基礎控除額以下の場合や、障害者控除等の適用により税額がゼロになる場合は申告不要だ。したがって、相次相続控除の適用で相続税額がゼロになる場合も、相続税の申告書の提出義務はない。

 

また、1次相続時の相続人が相続税額の2割加算の適用を受けていた場合、控除の対象となる相次相続控除の金額は2割加算後の税額となる。

 

 

オンラインで潜在ニーズをキャッチするには?HIS「来店型店舗」ビジネスの未来形を追求中

 モノからコトへ消費傾向が変わり、オンライン決済が普及する中で「来店型店舗」のビジネスは転換点を迎えている。

実店舗はショールームとし、訪れた顧客がスマホから購入すると自宅へ配送される中国・アリババのデジタル百貨店を例に出すまでもなく、販売と体験を同時に提供するリテールテイメントへシフトしつつある。

しかし、このスタイルがすべての商材に適用できるかといえば疑問だ。とりわけ、店舗でのコンサルティングから販売へつなげていた業種は当てはまりにくい。

 

たとえば旅行業界。顕在的なニーズだけでなく、潜在的なニーズも引き出して最適なプランを提示することが求められるからだ。

 

 そうした課題を解決するための施策を、旅行大手のHISが打ち出している。

 

チャットボットを開発・提供するZeals(ジールス)とコラボし、「接客DX」という仕組みの運用を開始した。

 

技術的に新しいものではなく、AIを活用したチャットボットや有人チャット、ビデオ接客の組み合わせである。画期的なのは、それぞれをシームレスにつなげた点。

 

まず、気軽に入力できるチャットボットで大まかな要望を伝えると、その内容に応じて有人チャットが対応。

 

より詳細な情報やコンサルティングを希望する場合は、ビデオ接客に進む。対応してくれるのは、旅行案内のプロだが、チャットボットや有人チャットのデータで潜在ニーズやインサイトが引き出されているため、より深みのあるコンサルティングが受けられる。

 

 また、チャットボットから徐々に段階を“上げて”いく仕組みも興味深い。

 

いきなり電話やビデオでの接客を受けるのは抵抗がある向きにも適しているうえ、顧客のスクリーニングもできるため、確度の高い見込み客の獲得と高効率なセールスが実現する。

 

来店型店舗で顧客を獲得してきた「おもてなし」をオンライン上で体験できるという点では、実店舗を必要とするリテールテイメントより高度かつ効果的なセールススタイルとなる可能性も秘めているのではないか。

 

 

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